ゴールを出発点に

いーち、いーち、いちに、全力っ！
心をひとつにゴールを目指せっ！
雨にも負けず、風にも負けず、自分の弱い気持ちにも負けず、100km完歩した小学生の皆さん。
元気に過ごしていますか？
学生スタッフふなっしーこと梨子真実です。

旅を終えて3日が経ちました。おうちの人から旅のことについてたくさん聞かれたのではないでしょうか。
100km歩いて楽しかったこと、辛かったこと、頑張ったこと、学んだこと、しっかりとおうちの人に伝えることができたかな。

ふなっしーはおうちの人にしっかりとお話しすることができました。
今年は毎日雨が降り続いて靴が濡れたり、カッパを着て歩くことが大変だったこと。
雨の音で声が届かないことがたくさんあったこと。
それでも雨がないと人は生きていくことができなくて、自然の恵みなのだと感謝できたこと。

歩いている時、最初は声を出して歩く意味がわからず、大きな声を出せなかった子どもが最終日は顔をくしゃくしゃにして声を枯らすくらい頑張っていたこと。
辛くてくじけそうな子どもが、仲間に声をかけられ、手を引いてもらい、励まし合いながら最後まで歩ききったこと。
足が痛くても仲間と一緒に歩きたいという気持ちで歩くことをやめなかったこと。
頑張り方がわからない子どもと学生スタッフが涙を流しながら向き合っていたこと。

ゴールをすれば「おつかれさま」と笑顔で出迎えてくれる人がいて、寝る場所があり、いつでもトイレをすることができ、水が出て、おいしい食事が用意されていて、バスで入浴会場まで行くことができる。
全てが自分一人の力ではできないことばかりで、様々な支えがあって生かされていることへの感謝の気持ちでいっぱいになったこと。

宿泊地では全員が綱領テストに合格できるように応援したり教え合っていたこと。手話歌を一生懸命練習していたこと。

朝の準備も心得にある時間管理を意識して時間に間に合わせようという気持ちが日に日に高まっている様子だったこと。
何かをしてもらえることが当たり前のことではないということを「お願いします」「ありがとうございます」というやりとりを通して感じてもらったこと。
小学生のみんなの日に日に確かな成長を実感することができて、本当に嬉しかったことを伝えました。

子ども達を成長させたいという一心で向き合ってきた日々のつもりが、自分自身の成長につながり、改めて参加してくれた子ども達には感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、大切なお子様を私たちに託してくださった保護者の皆様。
第6回カシオペア100km徒歩の旅にお子様を参加させていただき、本当にありがとうございました。
今年は雨の中の歩行ということでお子様の健康面や精神面での不安を抱えながら無事を祈り続けた5日間だったのではないでしょうか。
冒頭でも述べましたが、お子様は雨にも負けず、風にも負けず、自分の弱い気持ちにも負けず、仲間の存在と綱領の精神を励みに、一歩一歩前進して100km歩きぬくことができました。
たくさん褒めてあげて自信をつけてもらい、素晴らしい力と果てしない可能性に磨きをかけていっていただきたいと思っております。

最後になりますが、私たち学生スタッフが力を発揮できるようサポートしてくださった平野団長、國分副団長、君成田総合アドバイザー、欠端委員長をはじめとする社会人スタッフの皆さま、OB・OGのゆうさん、レナさん、Bach、のんさん、応援にかけつけてくれためぐちゃん、てるちゃん、中学生スタッフの夢夏、杏奈、そして私たちの安全のために全力で交通整備をしてくださった警備員さん。
皆様のサポートがなければこの旅は成り立ちませんでした。心から感謝しています。本当にありがとうございました。

そして共に悩み、向き合った学生スタッフの仲間のみんな。みんながいたから最後まで踏ん張れました。本当にありがとう。


雨が降るから育つものがある。自分の力だけでは生きていけないことに気づくことができる。

今年の手話歌『心の花を咲かせよう』にちなんで、学生スタッフが種をまき、子どもの気づきが光となり、仲間の励ましが肥料となり、そして雨という自然の恵みを受けて子どもたちは心に花を咲かせることができたのではないでしょうか。

小学生の皆さんにとってこれから試練や苦労にぶつかったときに思い出すことが綱領とこの旅を通して出会った仲間、そして頑張りぬいた自分でありますように。
誰かの応援がなくてもこの旅の全てが乗り越えていくための力となり、100km徒歩の旅のゴールが新たな出発点となりますようにと心から願っています。

それでは旅の思い出報告会でまたお会いしましょう。


学生スタッフ
歩行班団長補佐 梨子真実（ふなっしー）